更新日:2023年12月11日
福岡県内には、複数のいちごの産地があるが、実は宗像市も知る人ぞ知る美味しいいちごの生産地。いちご狩りが楽しめる2つの農園をご紹介。
国道3号線「武丸北」の交差点から、脇道に1、2分入った山間にある「小山農園」は、2019年に開園したばかりの真新しい農園。農業に挑戦したいという熱い志を持って脱サラした小山夫妻が、「とにかく美味しいいちごを食べてもらいたい」と丹精込めて生産に取り組んでいる。
農園では、3匹の猫ちゃんたちもお出迎え。猫たちも、いちごの出来をチェックしているかのように、自由気ままに園内を歩き回っている。いちご狩りを楽しんでいると、そっと側によってくる姿も、たまらなくかわいい。
小山農園で楽しめるのは、30分間食べ放題のいちご狩り(前日までの予約制)と、入場料を払って自分で摘み取り、摘んだ分だけを量り売りで購入するプランがある。今回体験したのは、もちろんいちごの食べ放題プラン! ハサミとヘタ入れの紙コップを受け取って、早速ハウスへ。
2023年度は「あまおう」「かおりの」「紅ほっぺ」「おいCベリー」の4品種を栽培。「できるだけ好きな品種を味わってほしい」と、複数のハウスを開放しているのも嬉しいポイントだ。購入して4種類を食べ比べるなんて贅沢はできないけど、ここならそんな贅沢も許される。
いちごの栽培棚は、子どもでも手が届き、大人も腰をかがめなくていい、ちょうどいい高さ。実はこの高さが、利用者にちょうどいいだけでなく、いちごが一番甘くなる高さでもあるんだとか。詳しくは企業秘密だそう…。
4種類のいちごを堪能できるので、飽きることもなくあっという間に30分が経過。ただ、ハウス内は薄着がちょうどいいほど温かいので、食べ放題の場合は、着脱できる上着がマスト。身軽なスタイルで挑もう!
小山農園は、肥料の配合や作り方を工夫し、スタッフが愛情込めて育てることで、いちごでは難しいと言われている「減農薬栽培」を実現している。だから、たくさん頬張っても安心!
長時間の滞在やたくさん食べる自信がないという方には、摘み取りが人気。「将来的には子ども専用のミニハウスも造りたい」と話すご主人。今後の展開も楽しみな小山農園だ。
園内には、摘み取ったいちごを食べられる休憩スペースやハンモックなども準備している。その配慮からも、夫妻の温かさが伝わってくる。
敷地内には、直売所も充実。紹介した4種類が、購入しやすいように、大きさも価格もさまざまに並べられている。
2023年のいちご狩りは、気温にもよるがゴールデンウィークまでを予定。直売所は5月以降も、摘み取りができる間はオープンしている。
注:休業中(2023年12月現在)
[住所]宗像市武丸2305-8
[電話]080-3181-7757(予約電話)
[営業]いちご狩り受付10時から16時、直売所10時から17時
[定休]収穫期は無休
[料金]30分食べ放題3歳以上の未就学児800円、小学生1500円、中学生以上2400円(シーズンによって変動あり)
宗像大社から約3km。宗像市北部にある「玄海いちご狩り農園」は、70台の駐車スペースを擁する大規模農園だ。農園に近づく道沿いには、複数の看板が出ており、迷うことなく辿り着ける。駐車場が広く、大型の車でも止めやすいのも嬉しいところ。
農園はいちごを栽培するハウスが10棟以上、ずらりと並んでいる。入り口近くの建物で受付をしている日もあるが、平日は「受付は◯番のハウスで」と書かれた手書きの看板が出ていることも。気さくな雰囲気がぷんぷん。
二段式の高設栽培をしているハウスは、小さな子どもでも歩きやすいほど、ゆったりした通路幅が確保されている。車椅子の人でも楽しめる高さ、通路幅なので、3世代で訪れることも可能だ。
玄海いちご狩り農園でも、40分の食べ放題プランと、入園料+摘み取った分だけを量り売りで購入する摘み取りプランがある。食べ放題プランで渡されるのは、ヘタ入れの紙コップのみ。いちごは手でもぎ取るため、ヘタの向こう側に手のひらを回し、包み込みながら回し取るのがポイント。他のいちごを傷つけるのを防ぐことができる。
下の段なら、80cm程度の小さな子どもでも手が届く。ただし、色々ないちごを触らないよう、必ず保護者が付き添いながら、いちご狩りを楽しもう。
栽培されている「さちのか」は身が固く、力加減が苦手な子どもでも扱いやすい。甘味と酸味のバランスがよく、食べ飽きないので、食べ放題に向いている品種とも言える。
日によっては、露地栽培専用のハウスが開かれている日がある。こちらはいちごの色付きが上からよく確認できるので、子どもでも完熟のいちごを見つけやすい。「こっちの方が甘そうだよ」という声が方々から聞こえてきて、ハウス内は和気あいあい。
スタッフによると、おいしい「さちのか」は、しっかり赤みがあり、上の方が横にぷっくり膨らんでいるもの。さらに、ヘタと実の間に、種のない余白部分があるものがいいそう。確かに、言われたものを選んで食べてみると、みずみずしさが口いっぱいに広がる。
玄海いちご狩り農園は、10年以上の栽培歴の中で、甘いだけではない、バランスの取れた美味しさを追求してきたという。いちごは、ハウス栽培だが、味が天候や環境に大きく左右されるため、同じ年でも味のばらつきが生じるが、ハウスを回っては毎朝味を確認。一番おいしいエリアにお客様を案内するように心がけている。
直売はしていないので、持ち帰りたい場合は量り売りでどうぞ。日持ちがいい品種なので、手土産にもおすすめだ。
顔ハメパネルで記念写真を撮るのも、また楽しい思い出に。平日は予約制だが、土日は先着順なので、思い立った日に行けるのも喜ばれている。2023年のいちご狩りは5月下旬までを予定している。
[住所]宗像市田野54-1
[電話]0940-62-8580/090-4995-1056
[営業]受付9時30分から16時
[定休]金曜日
[料金]40分食べ放題2歳以上の未就学児800円、小学生以上2000円(シーズンによって変動あり、4月以降は金額が下がる)、入園料2歳以上300円
コンネ!宗像いちご編